『近世社会史論叢』の刊行

さる4月に刊行された『東京大学日本史学研究室紀要別冊 近世社会史論叢』を、先日送付していただきました。これは2012年に東京大学を定年退職された吉田伸之先生の学恩を受けた元ゼミ生たちが執筆した記念論集で、私もささやかなものですが越後の近世史に関する論文を寄稿しています。掲載論文一覧は下記の通りです。

Ⅰ 都市と地域社会

  • 岩淵令治「江戸の消防体制と火事場見廻り」
  • 神田由築「近世「芝居町」の社会=空間構造」
  • 後藤雅知「御林と入会秣野―岩槻藩房総分領の御林を事例として」
  • 小林紀子「開港場周辺村々における生麦事件の影響―文久三年、武蔵国都筑郡王禅寺村を事例として」
  • 杉森玲子「近世高野山の山内と珠数屋仲間」
  • 竹ノ内雅人「近世都市上水道をめぐる諸関係―信州飯田町を事例に」
  • 戸森麻衣子「近世前中期幕領陣屋元村の社会構造―陸奥国白川郡塙村を素材として」
  • 牧原成征「かわた村と地域社会―武州下和名と下吉見領」
  • 森下徹「近世後期における萩の町人社会」
  • 横山百合子「芸娼妓解放令と遊女―新吉原「かしく一件」史料の紹介をかねて」

Ⅱ 商人と流通

  • 多和田雅保「小布施市の手前物をめぐって」
  • 永原健彦「江戸の玉子」
  • 原直史「近世越後平野の舟運について―「下条船」経営史料の基礎的考察」
  • 彭浩「長崎唐館の社会構造」
  • 松方冬子「「契約貿易」序説―一八世紀の日蘭本方貿易」
  • 村和明「三井の御所為替御用について」
  • 若山太良「三橋会所を巡る三井越後屋の行動とその背景」

Ⅲ 身分と身分的周縁

  • 荒木裕行「近世後期の御用頼―天保改革期の御用頼取締を中心に」
  • 上田純子「近世後期の武士を考える―萩藩寄組「浦靭負日記」の検討から」
  • 海原亮「江戸の眼病療治―福岡藩医田原養卜「眼目療治帳」を素材として」
  • 小野将「佐藤信淵と神道方吉川家―幕府寺社奉行書「公事吟味留」所収一件史料の再検討」
  • 木村直樹「近世初期上方の政治情報と豊永賢斎」
  • 佐藤雄介「口向役人不正事件と勘定所」
  • 志村洋「村共同体における勧進宗教者―信州諏訪地方を事例に」
  • 武部愛子「寛永寺貸付金をめぐる一考察―幕末期弘前藩上野料物金返済滞一件を事例として」
  • 千葉拓真「近世大名家の養子相続に関する一考察―加賀前田家の養子選定問題と勝興寺」
  • 朴澤直秀「無檀・無本寺寺院の廃寺に関する法令について」
  • 三ツ松誠「「幽界物語」の波紋」

なおお恥ずかしいことですが、本論集に収録された拙稿について、校正時の見落としが数箇所ありました。訂正箇所は以下のとおりとなります。
 p200 下段 23行 ×「ては」→◯「では」
 p201 下段 21行 ×「一一七文」→「二一七文」
 p201 下段 25行 ×「三三三文」→「二貫三三三文」
 p221 上段 22行 ×「登り荷」→◯「上り荷」