月別アーカイブ: 2013年5月

受贈図書2013.5.29

川勝守さんから下記書籍をご恵贈いただきました。川勝守さんは残念ながら若くして亡くなったこの書籍の著者川勝守生さんのお父様です。ご子息の遺した仕事を書籍の形で次々とまとめて刊行されており、そのたびにご恵贈にあずかっています。私もなにがしかの形で故川勝守生さんの遺志に報いることができればと考えています。ありがとうございました。

川勝守生『近世日本石灰史料研究Ⅵ』岩田書院、2013年5月

受贈論文等2013.5.26

歴史学研究会大会でお目にかかった方々より、下記論文抜刷等をご恵贈いただきました。大変にありがとうございました。

木場貴俊「林羅山によるかみの名物―『多識編』をもとに―」国際日本文化研究センター『日本研究』47、2013年3月(表題「かみ」に傍点付)

冨善一敏「矢田貝家文書平成24年度調査概報 第二次・第三次調査」『東京大学経済学部資料室年報』3、2013年3月

青柳周一「菅浦村の寛保三年争論関連史料」『滋賀大学経済学部附属史料館研究紀要』46、2013年3月

青柳周一「第三章第四節 街道と宿駅」『近江日野の歴史』第三巻近世編、2013年3月

青柳周一「日野商人・中井源左衛門光基の旅日記について―東北地方での商業活動と地震の記録」『彦根論叢』395号、2013年3月

後藤雅知「林産物の生産と輸送―近世房総の養老川水運を例に」立教大学史学会『史苑』73巻2号(通巻189号)、2013年3月

2013年度歴史学研究会大会

去る5月26日に歴史学研究会大会に参加してきました。初日土曜日の全体会も興味深かったのですが、日中に地域学実習の授業を入れていましたので、やむなく断念して2日目のみの参加。しかし朝からなので前泊しての参加となりました。近世史部会のテーマは「宗教的秩序の受容と幕藩権力」。報告は以下のお二方。

  • 朴澤直秀「寺檀制度をめぐる通念と情報」
  • 梅田千尋「近世の暦流通と「暦支配」」

いずれも非常に力のこもった重厚な報告でした。部会運営委員の趣旨説明も含め、丁寧に実態を解き明かすことによって、いわゆる「宗教統制」をめぐる通念を相対化すること、あるいはさらに「宗教」という概念そのものを疑うこと、といった意図はクリアに伝わったと思いますし、実態を解き明かすとはいえ、おふたりの報告は単なる個別実証の枠を越えて、そこから大きく近世の国家と社会を見通そうという意欲にあふれており、刺激的なものでもありました。とくに朴澤さんの報告は、これまで同氏がおりおり発表してこられた論点をまとめたものという側面がありましたが、こうしてまとめて聞くと法令・先例・「偽法令」などの相互関係や流れが見事に浮かび上がってきて、一種の感動を覚えました。

実は私は諸事情でここしばらくの間、全国学会の大会等に出席できていませんでしたので、今回はかなり久しぶりだったのですが、報告や討論、そして懇親会も含めて、大いにパワーをもらって帰って来ることが出来たと思っています。

実は朴澤さんは9月に新潟大学での集中講義にお招きすることになっています。ご承知のようにこれまでの氏の研究の中では、越後国における寺檀関係等も多く検討対象としておられます。そうしたことから当サイトでも、後ほど少しまとめてそのお仕事を紹介しようと考えています。

『近世社会史論叢』の刊行

さる4月に刊行された『東京大学日本史学研究室紀要別冊 近世社会史論叢』を、先日送付していただきました。これは2012年に東京大学を定年退職された吉田伸之先生の学恩を受けた元ゼミ生たちが執筆した記念論集で、私もささやかなものですが越後の近世史に関する論文を寄稿しています。掲載論文一覧は下記の通りです。

Ⅰ 都市と地域社会

  • 岩淵令治「江戸の消防体制と火事場見廻り」
  • 神田由築「近世「芝居町」の社会=空間構造」
  • 後藤雅知「御林と入会秣野―岩槻藩房総分領の御林を事例として」
  • 小林紀子「開港場周辺村々における生麦事件の影響―文久三年、武蔵国都筑郡王禅寺村を事例として」
  • 杉森玲子「近世高野山の山内と珠数屋仲間」
  • 竹ノ内雅人「近世都市上水道をめぐる諸関係―信州飯田町を事例に」
  • 戸森麻衣子「近世前中期幕領陣屋元村の社会構造―陸奥国白川郡塙村を素材として」
  • 牧原成征「かわた村と地域社会―武州下和名と下吉見領」
  • 森下徹「近世後期における萩の町人社会」
  • 横山百合子「芸娼妓解放令と遊女―新吉原「かしく一件」史料の紹介をかねて」

Ⅱ 商人と流通

  • 多和田雅保「小布施市の手前物をめぐって」
  • 永原健彦「江戸の玉子」
  • 原直史「近世越後平野の舟運について―「下条船」経営史料の基礎的考察」
  • 彭浩「長崎唐館の社会構造」
  • 松方冬子「「契約貿易」序説―一八世紀の日蘭本方貿易」
  • 村和明「三井の御所為替御用について」
  • 若山太良「三橋会所を巡る三井越後屋の行動とその背景」

Ⅲ 身分と身分的周縁

  • 荒木裕行「近世後期の御用頼―天保改革期の御用頼取締を中心に」
  • 上田純子「近世後期の武士を考える―萩藩寄組「浦靭負日記」の検討から」
  • 海原亮「江戸の眼病療治―福岡藩医田原養卜「眼目療治帳」を素材として」
  • 小野将「佐藤信淵と神道方吉川家―幕府寺社奉行書「公事吟味留」所収一件史料の再検討」
  • 木村直樹「近世初期上方の政治情報と豊永賢斎」
  • 佐藤雄介「口向役人不正事件と勘定所」
  • 志村洋「村共同体における勧進宗教者―信州諏訪地方を事例に」
  • 武部愛子「寛永寺貸付金をめぐる一考察―幕末期弘前藩上野料物金返済滞一件を事例として」
  • 千葉拓真「近世大名家の養子相続に関する一考察―加賀前田家の養子選定問題と勝興寺」
  • 朴澤直秀「無檀・無本寺寺院の廃寺に関する法令について」
  • 三ツ松誠「「幽界物語」の波紋」

なおお恥ずかしいことですが、本論集に収録された拙稿について、校正時の見落としが数箇所ありました。訂正箇所は以下のとおりとなります。
 p200 下段 23行 ×「ては」→◯「では」
 p201 下段 21行 ×「一一七文」→「二一七文」
 p201 下段 25行 ×「三三三文」→「二貫三三三文」
 p221 上段 22行 ×「登り荷」→◯「上り荷」

地震科研研究集会

さる5月18日(土)に新潟大学で開催された、科研基盤研究B「前近代の地震による家屋倒壊率と津波到達点の研究―1707年宝永地震を中心に―」(研究代表者・矢田俊文)の研究集会に参加しました。私のものも含め、当日行われた報告は下記の通り。

  • 浅倉有子「駿河国岩本村史料、天保四年輪島津波史料の紹介」
  • 西山昭仁「歴史地震における被害評価方法の試案」
  • 谷口央「渥美半島の地震史料―鬮目作司氏収集資料の紹介―」
  • 原田和彦「善光寺地震における手代の役割」
  • 片桐昭彦「安政5年飛越地震における飛騨国小鳥川流域の被害と復旧―「飛騨郡代高山陣屋文書」所収の絵図をみる―」
  • 原直史「宝永地震における大坂市中の被害情報について」
  • 小野映介「伊勢平野における地形発達と津波履歴」
  • 矢田俊文「1586年天正地震と美濃大垣城の被害」

当日の論点は多岐にわたるものの、なかでも歴史学で普通に行われる史料批判の意義を、地震研究者に対していかに主張していくべきかという、ごくあたりまえのことの重要さを、あらためて確認できた会でもあったかと思います。

なお、同科研では11月4日(月・振替休日)に公開の研究集会を予定しています。

受贈論文等2013.5.18

5/18に開催された科研研究集会の席上で、参加者の浅倉有子さん、原田和彦さんより下記の論文抜刷等をご恵贈いただきました。大変にありがとうございました。

浅倉有子「解題・解説 溝口家の近世・近代の文書・絵図目録」朝倉治彦監修、岩本篤志・浅倉有子編『書誌書目シリーズ102 新発田藩溝口家書目集成 第四巻』ゆまに書房、2013年4月

浅倉有子(研究代表者)『近世・近代における大名・華族家資料群に関する基礎的研究―榊原家を中心に―』(平成22年度〜平成24年度科学研究費補助金基盤研究(C)研究成果報告書)2013年3月

浅倉有子(研究代表者)『市川家旧蔵書目録』(平成23年度〜平成24年度上越教育大学プロジェクト研究費「戦前・戦中・戦後の高田における知の系譜と教育界―市川氏旧蔵書を素材にして―」)2013年3月

原田和彦「善光寺地震における松代城下の被害」『災害・復興と資料』2号、2013年3月

原田和彦「松代藩における地方支配と文書の管理」『信濃』65巻5号(通巻760号)、2013年5月

越佐近世史論文紹介1

これから少しずつ近世越後・佐渡に関する論文の紹介をしていこうと思います。目についた都度ランダムに取り上げますので、テーマ等バラバラですし、なかには必ずしも最新の研究成果ではないものも含むかと思いますが、ご了承ください。

武部愛子「寺院領主と地域社会―一行院不帰依一件をめぐって」(塚田孝・吉田伸之編『身分的周縁と地域社会』山川出版社、2013年3月)

本論文は、現長岡市西蔵王の安禅寺における寺領支配をめぐる一件から、近世一山寺院の寺領―地域社会のあり方を描き出そうとしたものです。武部さんはこれまでにも、安禅寺を素材として以下のような論文を発表しています。

武部愛子「近世寺院領の存立構造―越後国蔵王権現別当安禅寺を素材として」(都市史研究会『年報都市史研究14 都市の権力と社会=空間』山川出版社、2006年11月)

武部愛子「長岡と蔵王」(吉田伸之・伊藤毅編『伝統都市2 権力とヘゲモニー』東京大学出版会、2010年5月)

受贈図書2013.5.8

芳井研一さんから下記のご編著をご恵贈いただきました。ありがとうございました。

芳井研一編『南満州鉄道沿線の社会変容』(新潟大学人文学部研究叢書9)知泉書館、2013年3月刊
 収載論文
 芳井研一「序章」
 芳井研一「「満蒙」問題の現出と洮索・索温線沿線の社会変容」
 曲暁範「瀋陽・吉林線の敷設と東部地域の都市化」
 井村哲郎「満鉄の北鮮港湾建設と経営」
 武向平「長春市の都市形成」
 殷志強「奉天市内の交通整備問題」
 宋芳芳「大連華人の社会的生活基盤―大連の華商公議会を中心に」
 陳祥「「満州国」統制経済下の農村闇市場問題」
 芳井研一「「満州国」期の労働力強制動員―関東憲兵隊文書に見る」

受贈論文等2013.5.6

近世史の会」の会場において志村洋さん、塚田孝さん、町田哲さんより、下記論文抜刷や図書をご恵贈いただきました。心から感謝いたします。ありがとうございました。

志村洋「近世後期信州の西宮えびす社人について」『関西学院史学』39号、2012年3月

志村洋「摂津西宮神社における神職争論と支配」『部落問題研究』202号、2012年9月

志村洋「近世の一農村における勧進宗教者の系譜―えびす・万歳・太神楽―」『人文論究』(関西学院大学)第62巻第3号、2012年12月

塚田孝編『都市における貧困と救済(国際円座報告書)』大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター、2013年3月

佐賀朝・塚田孝・近世大坂研究会編『小林家文書「御布令」慶応四年/明治元年―近世大坂町触関係史料4―』大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター、2013年3月

町田哲「近世前期徳島藩における御林制度」『鳴門教育大学研究紀要』第28巻、2013年3月

町田哲「近世後期における徳島藩の御林と請負―那賀川中流域を事例に―」『鳴門史学』第26集、2013年2月

町田哲「近世前期徳島藩の御林と御林番人―那賀川中流域を事例に―」『史窓』(徳島地方史研究会)43号、2013年3月

町田哲「「歴史資料保全ネットワーク・徳島」の設立経緯」他「小特集・「歴史資料保全ネットワーク・徳島」の設立」『史窓』(徳島地方史研究会)43号、2013年3月